細心の注意を!

夜の岸和田の授業は通常通り、現役専門予備校へ。学校に入ると、私の生徒のIがブースで私が出演している日本史の授業DVDをみていたんです。(あれえ?おかしいなあ?Iは推薦で受かりそうやから、こないだ日本史辞めたはずやのに・・・???)と思って、Iに、
『I、どうしてん??』て聞いたんです。するとIが、
『入試明日と思ってたら、今日やってん。だからもっかい日本史やるわ。』
私はIが何を言っているか、しばらく頭が混乱しました。要するにIは入試日を間違えて、受験できなかったというんです。『えぇ!?何言うてんの?どういうこと??どうなってんの??』Iはその大学の1次試験に合格していて、あとは面接だけだったんです。私は言葉を失いました。
『・・・・・・・・・・。Iよ。終わったことはしょうがない。それは大きなミスや。でもな、ええか。もう前を向いてやるしかないぞ。取り返すには、Iがこれからめちゃくちゃがんばって、一般入試で合格するしかないんや!』Iは私の話を目を真っ赤にしながら『うん、うん』って聞いていました。
そのあとの私の授業では、前の方に座って、目を腫らしながら一生懸命がんばっていました。Iよ!負けるなよ!つぶされるなよ!最後の最後まで諦めるなよ!オレが応援したる!

人間の目は失敗して初めて開くものだ
(チェーホフ)