豚まんと肉まん
『豚まん』と『肉まん』の違いって何かわかりますか?豚まんが豚肉で、肉まんが牛肉を使っているわけではないですよ。
どちらも豚肉です。
主に関西では豚まんといい、関東では肉まんというのが一般的みたいです。では何故同じ食べ物なのに表現方法が違うのでしょうか??それは近代の歴史が関係しているんです。
日本で牛肉を食べるようになったのは、明治時代以降なんです。いわゆる文明開化の時ですね。
ところが、当時関西では牛は家畜としてではなく、牛耕のように農業の『パートナー』として扱われていたんです。ですから関西では牛肉は食べない。豚肉を食べていたんです。
そういう流れから、関東で『肉』と言えば『牛肉』をさし、関西で『肉』と言えば『豚肉』をさすようになったんです。
いったんまとめましょう。
(関東)肉=豚肉
(関西)肉=牛肉
ですから、『肉まん』と関西で表現してしまうと、中身は豚肉が入っているにもかかわらず、『肉=牛肉』の公式があるので牛肉が入っているとの誤解を避けるために、関西では『豚まん』と呼ぶんだそうです。
肉じゃがの件も、きっと同じ理由だと思います。
ほほぉ、では『肉=鶏肉』の公式を持つ地域はないのだろうか?『鶏まん』や『鶏肉まん』。う〜ん、これはまずそうだなぁ、などと考えながら、思わず鶏まんを食べたときの食感を想像して気持ち悪くなる謎の関西人であった。(つづく)